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聴く、感じる、理解するコミュニケーション

聴くことを大切にしたコミュニケーション

 キャリア相談対応をさせていただいていると
コミュニケーションが苦手・・と言われる方がいます。
結構、たくさんいるように感じます。

しかし私は、そのように言われる方が、「自分はコミュニケーションが苦手だ」と思い込んでしまっていて、結果的に、コミュニケーションが苦手になっている場合が多いと感じます。

また私は、
「日本人はコミュニケーションが下手だ」
「日本語は表現があいまいでよく分からないところがある」
といったことを、今までに複数回聞かされたことがあります。

しかし私は、その度に何か腑に落ちないところがあり、どこか違和感を感じていました。

日本語の表現

 日本の伝統的な芸能の中に「話芸」があります。

「浪曲」「講談」「落語」です。

初めて聞いたときに驚いたのですが、これらは、芸術の分野では舞台芸術に入るそうです。

そして、話とごく限られた動きや音楽で表現する舞台芸術「話芸」は、世界的に見てもとても数少ないそうです。

話すという表現ではありませんが、「俳句」も限られた字数の中で情景豊かに表現されるものがあり、そのような俳句を読むと、とても感心します。

言葉の中には、「オノマトペ」と言われるものがあります。

擬声語、擬音語、擬態語のことです。

この「オノマトペ」の表現が世界で一番多い言語は、日本語だそうです。

また日本語は、「色の表現」も世界一多い言語だと言われます。
色を表す単語は、少なくても500色以上あるそうです。

紅葉の季節の落ち葉の色を表す言葉をとっても
「落ち葉色」「赤朽葉」「黄朽葉」「青朽葉」「枯葉色」など、複数の種類があります。

話す、言葉とは離れますが、日本人の聴くことに対する感性の豊かさも世界有数で、虫の鳴き声を雑音としか思えない民族がいることは、よく言われることです。

聴く、感じ取るコミュニケーション

 このように、「話す」「言葉」「聴く」ことに対して、伝統的に豊かな感性を持っている日本人が
「コミュニケーションが下手だ」と言われることに昔から違和感を感じていました。

自己主張や相手を説き伏せる・・といったことは苦手な人が多いように感じます。
最近一部で言われる「論破する」といったことも、苦手な人が多いでしょう。

これらは、精神性などが影響することで、自己主張や論破することが苦手だからといって、コミュニケーションが苦手なことにつながらないと思います。

私は、もっと「聴く」「感じ取る」といったことを大切にすればよいのではないかと考えます。
長い歴史や伝統の中で培ってきた「豊かな感性」を活かしたコミュニケーションを取る方が多くの人に無理がないのではないでしょうか・・

仕事、キャリア形成、生活・・どの場面をとっても、コミュニケーション(会話、対話)は大切です。

これらを欠かしたままでは、充実した仕事、充実したキャリア形成はできないでしょう。

コミュニケーションと言えば、話すことが重要、
主張することが必要と思いがちですが、果たしてそうなのでしょうか。

相手が話していることをしっかり聴く、話そうとしていることをしっかりと感じ取る・理解する、日本人の特徴を活かしたコミュニケーションを取る方が問題も少なく、自分はコミュニケーションが苦手だ、と思い込む人が少なくなるように思います

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